ショートストーリー

明日への贈り物 Episode36

怒りで我を忘れた一瞬の出来事

いばらきの子どもと子育てファミリーへある家族の物語をご紹介します。
この物語が誰かの救いや気づき、そして児童虐待防止につながることを願って。

日頃から絶えない兄弟喧嘩に糸が切れてしまった母親

我が家の子どもは毎日、毎日小さな事ですぐにケンカが始まる。6歳と4歳の兄弟は私が10分目を離すだけで言い争う。お兄ちゃんが下の子にゲンコツ……。いつどんな時も常に目を離せない。スーパーに3人で行ったある日。どっちがカートを押すか決めるだけで、いつものように取っ組み合いの喧嘩が始まった。

「こら!やめなさい!」出来る限り声を上げても2人の耳には届かない。周りは避けるように歩く。ぽっかりと私たちだけの空間が生まれる。
「ママ!○○のこと怒ってよ!」「ママ!僕悪くないよね?」2人からキーキー声が向かって来る。そのうち取っ組み合いが再開。小柄な私だと互いに殴り掛かるのを止めるので精一杯だ。

その瞬間、見慣れた目の前の光景に心底嫌気が差した。もう、いいや。「あんた達いい加減にしてよ!!何回言えばいいんだよ!!」反射的に普段子どもの前では使わない言葉で怒鳴った。子ども達は立ち尽くす。そして怯えた目でこちらを見ている。
我に返って「強く言ってごめんね。怖かったよね」屈んで話し掛ける。「ほら仲直りしよう。ね?」手を繋いで歩き始めるけど、2人とも力がない。私、どうやって子どもと向き合えばいいんだろう。

※取材した実例をもとに一部フィクションを加えています

虐待かなと思ったら児童相談所虐待対応ダイヤル189番へ子育てに悩んだら児童相談所相談専用ダイヤル0570-783-189
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